2014/11/11
全日本ラリー選手権 第9戦 新城ラリー2014
イベントレポート
10月31日(金)〜11月2日(日)に開催された全日本ラリー選手権 最終戦
第9戦 新城ラリー2014
PLUM RACING TEAM 5戦目となる、愛知県新城市で開催されたレースをレポート致します。
≪コース概要≫
路面 ターマック
総走行距離 284.067km
SS総距離 91.336km
SS数 12本
ゼッケン30
諏訪姫PLUMレーシングYH86
11/1(土)DAY1
さあ、いよいよ2014年を締めくくる最終戦、初日です。
県営新城総合公園、朝6:00あいにくの雨。
会場では、自動車メーカーをはじめ、自動車関連部品の企業や飲食ブースなど多くのテントが並び、開店の準備に追われていました。
最終戦というだけあって、毎年のことですがお祭りムードで盛り上がりそうな気配。
また、今回は全日本だけでなく、中部・近畿ラリー選手権およびTRDラリーチャレンジが同時開催されます。
雨をも吹き飛ばす熱い走りが多く見られる予感。
サービステントではセレモニアルスタートを前に、諏訪姫86の調整を終えたスタッフが和やかなムード。
雨の最終戦で、緊張気味の山岸選手と渡邊選手を和ませ励まします。
9:00セレモニアルスタート。多くのファンや関係者のみなさんに囲まれ出走を待ちます。
朝早く雨の中、応援ありがとうございました。
そして、9:20 いよいよスタートです。いってらっしゃい!
さて、会場内では2日間にわたってイベントが目白押しでした。
雨にも関わらず多くのファンで埋め尽くされた会場内は、1日中いても飽きることがないほど、
有名選手のデモラン&同乗走行、各種イベント、車両展示そして屋台のグルメ等々お楽しみが一杯でした。
弊社ブースでも、泥で足場は非常に悪い中でしたが、諏訪のお土産品および諏訪姫関連グッズをご用意し、 お客様に大変好評でした。
雨の中、お越し頂きました皆様、本当にありがとうございました!
そして、諏訪姫86はというとコース上は日蔭が多いらしく、加えて朝からの雨の影響もあり霧が出て視界が悪く、滑りやすい路面の模様。
また、細かく曲がる道を9km・14kmと長い道のりを連続でこなす、集中力と度胸が試されるドライバー達にとっては、
気の抜けないコースが続きます。
事実、SS1では諏訪姫86の走行前に5台ものリタイヤ車がありました。
残念ながらSS1・SS2ではJN4クラス2位。
後続とは18秒差をつけましたが、トップとも、これもまた同じ18秒のビハインド。
SS3のギャラリーステージは公園内を走行するステージ。
弊社スタッフ達が各車水しぶきをあげ、すぐ目の前を走り抜ける迫力に感嘆の声をあげている目の前を、
我らが86も駆け抜けていきます。
SS3も2位通過し、サービスに帰ってきました。
状況を確認し、ドライバーの意見を元に迅速に整備します。
今回はリアタイヤのホイールアライメント調整をします。
オーナーの弊社社長も駆けつけ、”この調子で! ”と声をかけます。
また、弊社開発中の「BOECOM」。今回もドライバー達につけてもらい試験中です。
雨のため、曇り防止で暖房を付けており車内は蒸して暑かったようで、この難コースを集中力を切らさずに走るのに役立っていたようです。
午後のSSは、同コースを再度走るステージ。
クラストップと徐々に離され、3位チームともジリッジリッと追いつめられる展開・・・そして・・・
本日最後のSSは、ギャラリーステージ。
ここまで、リタイヤするチームが続出する悪いコンディションのなか、JN4クラス2位をキープし続ける走りを見せてきた両選手。
なんと・・・
焦ってしまったのか。このステージは、上位をゆずる結果となってしまいました。
この後、サービスイン。
車体に影響はなく(山岸ドライバーは気持ちに影響がでていましたが)、タイヤのチェックをして明日の巻き返しを信じ、この日は終了です。
11/2(日)DAY2
2日目、朝日が昇り天候は回復していましたが、予報は下り坂。
昨日の最後の走りに影響されてなければいいのですが・・・心配をよそに若い二人には明るい表情が。
7:50フロントタイヤを調整して送り出します。
この日会場では、TRDラリーチャレンジも行われ、我らが戸塚選手も参戦しておりました。
あの「モリゾウ」選手も参戦していましたよ。
さて、SS7・8と展開は前日後半と同じような展開が続きます。
全日本ラリー屈指のハイスピードコースもある中、路面状況はよくなりつつも、
なかなかトップの背中は見えず後方からは徐々にプレッシャーがかかります。
そして、サービス直後のSS9・10とクラス3位のチームが怒涛の追い上げをかけてきました。
30秒近い貯金は、あっという間に3.5秒まで縮められ後がない状況に・・・
サービススタッフ全員、速報を見ながらハラハラドキドキ。SS11終了時、速報タイムを見て絶句・・・その差1.4秒・・・
リグループで戻ってきた2人を出迎えるサービススタッフはもちろん、もう一度全員気合を入れ直し送り出します。
最後のギャラリーステージで全てが決まる緊迫の展開!!
ミスは許されない。
昨日のギャラリーステージでのスリップが頭をよぎります。
ギャラリーステージで観戦する弊社スタッフ全員の願いは届くのか・・・
そして・・・
0.7秒差!! JN4クラス2位!
準優勝することが出来ました!
両選手の緊張は相当のものだったと思われます。
サービスに帰ってきた二人を迎えます。
最終戦の最後の最後まで、しびれる展開でしたが、
彼らにサービススタッフとドライバーお互いの信頼関係の強さを見せてもらえて、胸が熱くなる思いでした。
今回もご協力を頂きました、諏訪姫ハチロクスポンサーの皆様、
オートバックスラリーチームのサービスの皆様、
オサムファクトリーの皆様、
大会運営のスタッフの皆様、
そして、会場に応援に来てくださったファンの皆様
3日間 本当にありがとうございました。
今大会で、今年のPLUM RACINGの活動は終了となります。
今年一年間、応援・ご協力して頂きました皆様、企業様、
誠にありがとうございました!
皆様のお陰で、一年間走りきることが出来ました。
来年もPLUMレーシングの熱い走りにご期待ください!!
最後に両選手からのコメントをどうぞ!
ドライバー山岸健選手のコメント
今回の新城ラリーは昨年は、併催のTRDラリーチャレンジに参加しており、
今年は全日本として参加できることが非常に楽しみでした。
新城ラリーは非常にテクニカルで難しいステージがあり、
さらに今回はあいにくの天気で、路面は川のように水が流れ、泥、葉っぱ、コケなど、
路面状況を見誤ればすぐにスリップしてコースアウトしてしまうような状況でした。
実際にリタイヤが20台以上も出る過酷なラリーとなりました。
そんな荒れたラリーでしたが、私達はALEXの加納・横手組と2位争いが過熱し、
最終SSを残した所で1.4秒差。
しかも最後は今シーズントラブル続きのギャラリーステージ。
みなさん胃が痛かったのではないでしょうか?
それ以上に私も胃が痛かったです。
アクセルを踏めばスピン、ブレーキを踏めば負け。
そんなジンクスに悩まされました・・・(笑)
しかし、最終SSは今まで以上にアクセルを踏むことを選び、今まで以上のスピードでコーナーへ進入していきました。
なんとかタイムを守りきりJN4クラス2位となることが出来ました。
今回は、天気が悪かったのですが、遠くから多くの方が駆けつけてくれ、
色んなところで手を振っていただいたり、声を掛けていただいたり、多くの応援が支えになりました。
応援に来ていただいている人がいたから、2日間無事に走りきることができたと思います。
今シーズンはこれで最後になりますが、来シーズンもPLUM RACING 諏訪姫86を応援よろしくお願いします!!
コ・ドライバー 渡邉晴子選手のコメント
応援ありがとうございました!
2014年を笑顔で締めくくることができました。
雨の中でも新城ラリーは大盛り上がりで、すごく楽しかったです。
最終戦、ドラマチックな展開に心身ともに震えました。
SS11までで、加納選手・横手選手との差は1.4秒。
DAY2後半から勢いを増して、ぐんぐんと差を縮めてくるベテラン組は絶好調。
SS9の同ステージでは1.5秒負けていることもあり、精神的にも追いつめられました。
SS12前にリグループがあって本当によかったと思います。
応援に来てくださった方、チームのみんなと話をして、いい意味で落ち着くことができたし、
絶対順位を守らなきゃという思いが強くなりました。
「みんなのところに笑顔で帰ろう。今年最後のSS攻めよう!」と最終SSへ向かいました。
右のロングコーナー、山岸選手全開でした。
最後のクレストからのフィニッシュも、ぐっと踏み込んで、STOP前のどん突きで曲がれるか心配になるくらい。かっこよかったです。
タイムはSS9から1.9秒アップの29.8秒、総合0.7秒差で逃げ切りました。
今でも思い出すと感極まってしまいます。ありがとうございました。
そして、はらはらさせてごめんなさい。
1年間姫と旅して戦って、姫のおかげでたくさんの方に出会えました。心強かったです。
これからも頑張りますので、PLUMレーシングの応援、よろしくお願いします。